石のプロフィール

いよいよ、古民家リノベーションも大詰めです。
ショップ部門の工事に入りました。
暗くなりがちな古民家ですが、ショップスペースは窓も多く明るい構造になっています。

玄関の土間も新しくなります。
マスターも左官屋さんのお手伝いです。
玄関の古い土間を斫って出たガラを運び出します。

もともとこの家は農家でしたので、床が高い作りになっています。
飲食部門のほうは、靴をぬいで上がっていただくため、くつぬぎ石を設けることにしました。
お寺や古いお家の縁側などでよく見るあの大きな石です。
よく見る石なので「玄関にくつぬぎ石を置きたいんだけど」と、大工さんに気軽に言ってみたら、
「ええっ!これまた難題を…こりゃあ大変だわ。」と、大工さんから思いがけない返事が返ってきました。

石ってそんなに大変なのかしら?

ポイントは2つありました。
一つ目は、現代ではそれだけ大きな石を手に入れること自体が難しいのだそうです。

二つ目は、もしも大きな石が簡単に手に入れられたなんて喜んでいたら、もと墓石だったなんてこともあるということ。
素性の明らかな、それなりに由緒正しい石でないといけないというのです。
「石っていうのは、それにまつわる縁とか念のようなものを連れてくることもあるからね。」

しかしそこは但馬の大工さん、あちこち伝手を頼って、もう使われていない古いお宅にあったくつぬぎ石を入手してくれました。
「たぶんその家は数百年続く家だから、数百年間くつぬぎ石だったと思うわ。これやったら大丈夫!」

たかが石、されど石。
石のプロフィールをこんなに気にしたのは初めてです(笑)

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兵庫県朝来市岩津186
TEL:079-677-1168

新年のご挨拶

新年おめでとうございます。
兵庫県朝来市は雪のお正月となりました。
一面の銀世界のなんという美しさ。
古民家は屋根のひさしが深く、部屋の中が薄暗いものなのですが、真っ白な雪のおかげで部屋全体が明るく清々しいお正月となりました。

初めての雪掻き、家族総出で頑張りました。
今年はいろんな初めてを経験することになるかもしれません。
新たな門出となる今年、この雪のように真っ白な気持ちでリニューアルを迎えたいと思います。

今年2月のオープンに向けて、古民家再生リノベーションも順調に進んでいます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
令和3年 元旦


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新たな命を吹き込む職人

岩津の家は築100年。
古民家の改築は、現代建築の技法や材料ではとうてい賄えないことも多い。
古民家の再生を得意とする大工さんに、しかも但馬の建築をよく知る人に今回のリノベーションをお願いしたいと思った。

ほうぼう探してやっと見つけたのが、藤本建築合同会社(但馬大工舎)の藤本誠さんだ。
初めて会ったときの感動を忘れない。
いたずら小僧のような笑顔で、但馬の暮らしをとても魅力的に聞かせてくれた。
ご自宅は築600年ちかくになるそうで、仕事の合間に少しずつ手を入れながら、古民家を再生させているのだとか。

古い屋敷を改築する際に要らなくなった建具や古材を貰いストックしている。
立派なお屋敷を解体した際に出た欅の太い梁があった。
べんがら色に塗られらた立派な梁。
今ではもうこれだけの材木をはじめから作ることはほぼ不可能なのだという。

何百年もの間、家屋を支えてきた太く大きな材木だが、まったく反り返ったり曲がったりすることなく、もちろん今でも十分使える状態にある。
それにはまず、腕のいい目利きの優れた木こりが山から木を切り出し、腕のいい大工が製材し梁に仕立てている。
幾人もの職人技が、この欅に梁という役割を与えている。
これからもまだまだ、この欅はいい仕事をしてくれそうだ。

材木だけでなく、古民家の暮らしのなかで住人と時を重ねてきた家具もたくさんストックされている。
「まだまだ使えるのにもったいなくてねえ」
あちこち少しずつ欠けたり抜けたりしているのだが、藤本さんの手によってまた新たな命を与えられる。
これから、岩津の古民家再生がはじまる。
但馬の大工によって新たな息が吹き込まれる。
但馬の暮らしを肌で感じとれる古民家に。
いまからワクワクがとまらない。

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