【インタビュー】秘密の舞台裏を大公開!

【Coquette Talk On】インタビュー連載 Vol.2

今回は、フードコーディネーター古賀順一さんのアトリエにお邪魔しました。
古賀順一さんの料理が生まれる秘密の舞台裏を大公開!

コケットマスター高橋:古賀さんって本当にアクティブですよね。
どこでも仕事できる人っていうイメージです。
料理のプロデュースだけでなく、レストランなどから声がかかれば実際に料理人として現場にも立つ。
活躍の場も湯布院だけにとどまらない。

古賀順一さん:ただ湯布院に居ても頭が固まってしまうからね。
僕は湯布院で長く仕事をさせてもらったんで、やっぱり湯布院には“恩”も“縁”もあるから、仕事量としては多いんだけど、湯布院だけにはあまりこだわってないんだよね。
それは、亀の井別荘時代の影響が大きいかもね。
当時、中谷健太郎さんには、日本中いろんなところへ連れて行ってもらった。
やっぱり東京が一番多かったかな。
他にも京都の料亭や神戸のレストラン、近江の熟れ寿司とか珍しい料理も食べ歩いたね。

高橋:わかります。
健太郎さんってそういう人なんですよね。
その“勉強旅行”の中で一番記憶に残っているものってありますか?

古賀:印象深かったのは神戸の「ジャンムーラン」やね。

高橋:美木剛さんですね。

古賀:あそこは料理もサービスも何もかもにパワーが満ち溢れているというか、バイタリティーがすごいよね。
本当に良い勉強をさせていただいたよ。

高橋:日本全国いろんな土地の料理を勉強に行くってすごいことですよね。
それだけ古賀さんが期待されていたってことですよね。

古賀:いやいや、でもおかげで貴重な経験もたくさんさせていただいた。
ある時は、道場六三郎さんとジビエ料理対決なんていう企画があって、イノシシを一頭まるまる使って料理を作るんだよ。
猪肉の内臓シチューとかね(笑)
すきやばし次郎の次郎さんもいらっしゃったね。
懐かしいな。

高橋:けっこうなハードルを飛び越えてきたんですねえ!
俺だったらそんな課題を与えられたら、ストレスできっと剥げるな(笑)

古賀:いやあ、むしろ楽しかったよ。
高橋君も知っての通り、中谷健太郎さんはすごい人でね。
アイデアや発想が常人じゃない。
文化人の友人知人も多くて、本当に魅力的な人。

高橋:はい。よく知っています。

古賀:普通じゃなかなかできない体験をさせてもらったよ。
湯布院だけ亀の井別荘だけでは、頭も固くなるし知らず知らずのうちに錆びついてくるからね。

高橋:僕らもカフェ経営がもちろん主軸ではあるんですが、カフェだけで終わらないように、心の中の三割くらいは常に新しい何かを求めているように心がけているんです。
時代の流れが早いのでおちおちしていられない、気が気じゃない感じは常にあるんです。

古賀:やっぱり外に発信していかんとね。

高橋:でもコレよくあることなんですけど、ネット上ではすごく良くみえているんだけど、実際に体験してみるとちょっと違うなっていうことありますよね。

古賀:ああ、あるね。
グルメサイトで評判のお店に行ってみると正直美味しくないとかね。
前評判が良すぎるとハードルが上がるせいかもしれないけど(笑)

高橋:そうなんですよね。
僕らもその辺はいつも気を付けているところです。
ネット上であまりにも期待して来られちゃうと困るんで(笑)
情報はそこそこに、あとはお客様ご自身の目で耳で舌で五感で、体感してくださいって。

古賀:だからなんかな、コケットのサイトには、カフェ以外のことを書いたブログや記事が多いよね?

高橋:ははは、そうですね。
今日もこうして来てますね。
カフェは、お客様ご自身に体験していただきたくて。
その時にその体験が、10倍楽しくなるとしたら面白くないですか?
今日の古賀さんとのトークを読んでいただくと、コケットオリジナル商品の作り手の顔が見えるのはもちろんのこと、商品への想いとかその商品が生まれる背景みたいなことも情報として知っていただける。
それからご来店いただいて、実際に商品を手に取っていただく、あるいはご購入いただく。
自宅に帰って実際に食した時、その情報も味に含めて楽しんでいただける。
たった一つの商品なんだけど、その楽しみ方がすごく膨らむじゃないですか?

古賀:ああ、なるほど確かにそう考えると面白いね。
情報発信の時代だね。

高橋:古賀さんは、SNSはやらないんですか?

古賀:いやあ、なかなか難しいよね。
俺なんかスマホも使いきらんもんね(笑)

高橋:もったいないですよ。
古賀さんのお仕事ぶりをもっと公表して良いと思うんですよね。
昔の同僚が言ってましたよ「古賀さんは断れない人だから」って。
「なんでも、うん分かったって言う性格やからね」って。(笑)

古賀:あはは、うちのかみさんには「NPOしてる」って叱られてばっかりだよ。

高橋:でもそれが古賀さんらしいなって。
人と人を繋ぐ才能があるんですよ。

古賀:まあ、料理を作るのも同じなんだけど、人に喜ばれるのが嬉しい、そういう気持ちがないとなかなか美味しものは作れんと思うんだよね。

高橋:古賀さんは元々どこから料理の世界に入られたんですか?

古賀:もとは地元の久留米の料亭で修業してたんだけど、24歳のときに亀の井別荘に入って、26歳の時に料理長になってね。
それから約20年間勤めて独立したんやけどね。

高橋:なぜ独立しようと思ったんですか?

古賀:うん、それはね、ずっと若い時から思ってたんだよね。
50歳くらいになったら独立しようって。
自由に仕事がしたいっていう想いがあってさ。
自分の力でどれだけやれるか、挑戦してみたいって思ったんだよね。

高橋:ジャンムーランの美木剛さんみたいじゃないですか。

古賀:いやいや、そんな立派なもんじゃないよ。
ただ、人に使われるんじゃなく自分の力でやりたいって思ったんだよね。

高橋:職人ってそういうものですよね。
独立してこそっていう、情熱を持った人が職人の道を歩いている気がします。
でも、最近はそういう人が少なくなりましたよね。
サラリーマン職人が多くなった。

古賀:たしかに雇われてるほうが気は楽だよね。

高橋:そうですね。
僕もカフェをやってからサラリーマンのほうがどれだけいいかって思いますもん。
でも、自分の店だったら自分の自由に出来るんです。
自分のやったことが来客数や売り上げやお客様の声で、ちゃんと評価として返ってくる。
失敗しても自分のやったことだから、失敗を糧にして、今度はもっと良いものにしてお客様に届けようって、バイタリティーに変化させられるんですよね。

古賀:そう、やり甲斐っていうかね、自分がやっただけのことが自分に返ってくるっていう面白みがあるよね。

高橋:僕は、僕に関わってくれる人が喜んでくれたらそれが一番嬉しいっていうか、儲けたいとか稼ぎたいとかっていう気持ちがあんまりないんです。
じつは。

古賀:そのへんは俺も同じやね。
周りの人間がどれだけ幸せか、そればっかり考えてしまうよね。

(おわり)


【 profile 】

古賀順一(フードコーディネーター)
湯布院亀の井別荘元料理長。
26歳の若さで料理長に抜擢され、その後18年間料理長に就任。
独立後は、DEAN&DELUCA等にて多数のフード商品を展開する傍ら、玉の湯などのフードギフトをコーディネート。その他ウエディング料理のコーディネートなど多くの場で活躍中。
九州を代表するフードコーディネーターとして注目されている。


コケットと古賀順一さんとのコラボで生まれた新商品。
ただ純粋に“食べたいもの・美味しいもの”にこだわってみました。


ごはんとおやつと暮らしの道具店コケット

大分県中津市京町1484-6
Tel. 0979-22-8234
(金曜定休+不定休)
営業時間 11:00~17:00
#カフェのこと・暮らしの道具のこと

※ 中津城から徒歩1分
周辺に市営駐車場(無料)が多数あります。
カーナビで表示されない場合は、中津城を目安にお越しください。
迷った場合は、遠慮なくお電話を。

【インタビュー】珈琲木馬 小野悦典さんに聞きました。第二話

小野さん:ところでさ、高橋君はなんでハンドドリップ珈琲にしたの?
いまどきのカフェって、マシーンが好きじゃない?
高橋:コケットをオープンするとき、マシーン、フレンチプレス、マキネッタ、いろいろ考えました。
でも日本人として、珈琲はやっぱりハンドドリップだなと。
小野さん:そうなんですよ、ハンドドリップなんです。
高橋:だってハンドドリップって面白いじゃないですが、じつはすごく奥が深い。
湯の落し方、スピード、それだけでも味がぜんぜん変わってくる。
丁寧に入れた珈琲の美味しさって、やっぱりハンドドリップが一番だなって。
小野さん:そう、ハンドドリップこそ日本の珈琲の象徴ですよ。
高橋:日本らしいですよね、茶道の野点にも似ている。
エンターテイメント性がありますよね。
小野さん:昔ね、亀の井別荘で国際的な建築学会があったんだけど、食事会の時にみんなの前でハリオの珈琲ドリッパーでハンドドリップで珈琲を淹れたら拍手が沸き起こってね。
ちょっと驚いたんだけど、日本人の僕からしたらハンドドリップって珍しくない。
けど、世界から見たらそうじゃないんだよね。
もう立派なエンターテイメントだった。

珈琲木馬,小野悦典,高橋通泰,コケット

高橋:小野さんの珈琲って、どこか懐かしいっていうか、いつかどこかで飲んだことがるような感じがするんですよね。
だからといって、古臭いとかそういうんじゃなくて、ノスタルジーっていう表現が一番しっくりくるかなあ。
小野さん:その辺ってすごく大事なんですよね。
たとえば、ローストにしても僕はいつもこのくらいまでは焼くので。

珈琲木馬,小野悦典,高橋通泰,コケット

小野さん:浅煎りで酸っぱい味をだすのも面白いかもしれないけど、普段の食事で酸っぱいものばかりだとちょっとつらいでしょ?
主食のごはんみたいな、毎日飲んでも飽きない珈琲っていうか。
高橋:要するにバランスが大事ってことですよね?
小野さん:そうだね。だからローストの位置なんかもそのへんやっぱりヨーロッパなんかはしっかりしていて、ミディアムローストの珈琲がやっぱり主流で、ミルクにも合うし砂糖との相性もいいしっていう。
高橋:結局今の時代はおかずだけでも生活できるっていうか、偏食傾向みたいなところがありますね。
小野さん:生活が豊かになって、味覚範囲も広がって、すっごい苦いのもあるし酸っぱいのもある。
それは自由だけど、毎日飲むんだったらどこなんだっていうことを僕は考えるんだよね。
高橋:流行に左右されない。
小野さん:うん。そうだね、流行りのものを追いかけたほうが、もっと売れるのかもしれないけど(笑)

小野さん:でも僕はやっぱり、中谷健太郎さんと出会って、亀の井別荘の珈琲を任せてもらうことになって。
中谷健太郎さんは、僕にとってみれば生きがいだったから、亀の井別荘の珈琲として恥ずかしくないものをって、そこをずっと追いかけてきた(笑)
高橋:中谷健太郎さんは、小野さんの道を切り開いた人、人生のきっかけを作った人なんですね。
小野さん:そう、僕はホント、ただの玖珠の田舎の焙煎師だったんだけど、中谷健太郎さんに出会って変わったんだよね。
草野球やってたところ、健太郎さんに「お前やってみろ」って言われて、まともな野球選手に変えてくれたんだから、それはもう僕は一流にならざるを得ないぞって一生懸命やってきました。
高橋:やっぱり小野さんもそうなんだなあ、芯がありますよね。
ブレない。
良い時も悪い時もあるんだろうけど、変わらない。
小野さん:流行っても流行らんでもしっかりした仕事は続けとかんと、芯がないとね。
ただ、僕の場合は特異ですよ。
健太郎さんがそれだけの負荷を俺に与えてくれた。
だからこれまでやってこれたわけで、本当に感謝ですよ。
高橋:僕もブレない男でいたいなあ(笑)
(おわり)

【インタビュー連載】第一話 珈琲木馬 小野悦典さんに聞きました。


【 profile 】

小野 悦典
湯布院・塚原高原「珈琲木馬」代表。
丁寧にローストされた自家焙煎珈琲と奥様の焼く素朴な焼き菓子は、多くの食通・珈琲通に定評がある。
珈琲木馬
大分県由布市湯布院町塚原奈良山4-35


ごはんとおやつと暮らしの道具店コケット

大分県中津市京町1484-6
Tel. 0979-22-8234
(金曜定休+不定休)
営業時間 11:00~17:00
#カフェのこと・暮らしの道具のこと

※ 中津城から徒歩1分
周辺に市営駐車場(無料)が多数あります。
カーナビで表示されない場合は、中津城を目安にお越しください。
迷った場合は、遠慮なくお電話を。

【インタビュー】珈琲木馬 小野悦典さんに聞きました。第一話

珈琲木馬,小野悦典,コケット

高橋:小野さん、お久しぶりです。
僕は、毎日小野さんの珈琲をいれているから、毎日小野さんに会っているみたいなものなんだけど(笑)

小野さん:あはは、そっか。
今日はよろしく~!

珈琲木馬 コケット

高橋:今日はもう特にテーマはなく、小野さんのお仕事ぶりを中心に珈琲談議をしたいなと思っています。
テーマはないって言っておきながら、珈琲談議ってテーマを振っちゃってますけど(笑)
でも小野さんと話すのに珈琲抜きってのは野暮ですもんね。

小野さん:いやあ気づけば40年、珈琲に向き合って来てしまったよね~。
最初に居たところが湯布院の亀の井別荘でしょ?
それがね、いま思えば僕の人生には大きな出来事だった。
なにせ当時の亀の井別荘はすごかったから。

高橋:本当にそうですね、今と昔では湯布院のイメージもずいぶん変わってしまったんですけど。
僕は小野さんよりずっと後に亀の井別荘ににお世話になった世代なんですが、お客様がすごく良かったと思います。
お客様に育てて頂く、その感覚を初めて学んだのが亀の井別荘でしたね。

珈琲木馬 コケット

小野さん:旅館に泊まっているお客様も文化人が多かったでしょ?
だから目も舌もこえているお客様がとにかく多くてね。

高橋:そうですね、僕もよく当時の人気歌手や女優さん方をたくさん接客したのを思い出します。
その上めちゃくちゃ忙しかった。
お昼の湯の岳庵なんて待ち時間が2時間とか当たり前でしたもんね。

小野さん:亀の井別荘の天井桟敷っていう喫茶店が、当時日本でも5本の指に入るといわれている素晴らしいロケーションの喫茶室だったから。
その天井桟敷で提供する珈琲として恥ずかしくない珈琲を焼こうと。
だから、それだけでこの40年を使ってきたんですよ。
もっと商売が上手だったらもっと売れてたと思うんだけどね(笑)

高橋:亀の井別荘の珈琲は衝撃的でした。
深煎りローストのものすごくコクの深い珈琲で、とても印象的な珈琲でした。
それは、いまも続いてますよね。

小野さん:それはね、むかし林玄さんっていう方がコクテル堂っていうのを作ったんですよ。
一時期ね、もうそれはそれは、すごくよく売れまくってたところなんですよ。
昔の日本には深煎りの珈琲がなかったから。
ダークローストっていうのがなくて。

高橋:もともとは亀の井別荘の珈琲はコクテル堂さんのだったんですか?
エイジング珈琲といって熟成生豆を使ってしっかりっとした味わいの珈琲として有名ですよね。

小野さん:そうです。
で、あるとき僕が、亀の井別荘の当時社長だった中谷健太郎さんのところへ行って「珈琲の仕事させてください」っていったら、健太郎さんはもう何も言わんでコクテル堂さんをやめたんですよ。
もうそれはね~、当時コクテル堂っちゅうのは、マニアの間でも一番有名な珈琲屋やったんですよ。
それを止めて俺にやらせるちゅうことは、「お前それを命がけでやれ」っていうことやと。
それはもう、俺の中で何トンかのおもりが背中に乗った瞬間やったね。(笑)

高橋:そういういきさつがあったんですね。

小野さん:当初は、いっさい店も開けんで、納品する豆よりも捨てる豆のほうが圧倒的に多かった。

高橋:ええ~っ、それじゃあ儲けがないじゃないですかあ。

小野さん:でもそれだけ俺の責任っていうのは重かったんですよ。
健太郎さんがそれを俺に変えたんだったら、俺はもう命がけでしなきゃっていう。
それでもうここまでのめりこんじゃった。(笑)
だからいま、巷で起こっていることは僕にしてみれば異様なことですよ。

珈琲木馬 コケット

高橋:そうですね、今、ちょっと珈琲ってファッションになってるところありますよね。
雑貨店やアパレルショップで珈琲豆が売られているのも、近頃当たり前の光景で、こういう場面での珈琲って必ず、コンセプト重視でパッケージがいい。

小野さん:そう、だから俺にしてみれば、100gで千円も二千円もする珈琲なんて考えられないんだよね。
珈琲ってそういうもんじゃないんじゃないかなって、もっと暮らしに密着したものだと思うんだけど。
花の香りがするとかバニラの香りがするとか、フレーバー珈琲なんていうのもあったりしてさ。

高橋:小野さんの珈琲は、たしかに特徴的なんですけど、だからといって過ぎてないっていうかバランスがいい。
例えば映画祭ブレンドなんてめちゃめちゃ濃くて深くて特徴的なんですけど、毎日だって飲めますもんね。不思議に。

小野さん:そう、バランス。
珈琲ってバランスがすごく大事なんよね~。

高橋:小野さんの珈琲には、小野さんの人柄っていうか、魂が入っていると僕は思うんです。

(次回に続く)

【インタビュー連載】第二話 珈琲木馬 小野悦典さんに聞きました。


【 profile 】

小野 悦典
湯布院・塚原高原「珈琲木馬」代表。
丁寧にローストされた自家焙煎珈琲と奥様の焼く素朴な焼き菓子は、多くの食通・珈琲通に定評がある。
珈琲木馬
大分県由布市湯布院町塚原奈良山4-35


ごはんとおやつと暮らしの道具店コケット

大分県中津市京町1484-6
Tel. 0979-22-8234
(金曜定休+不定休)
営業時間 11:00~17:00
#カフェのこと・暮らしの道具のこと

※ 中津城から徒歩1分
周辺に市営駐車場(無料)が多数あります。
カーナビで表示されない場合は、中津城を目安にお越しください。
迷った場合は、遠慮なくお電話を。